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試合会場   後楽園ホール(平成20年5月26日)
けつの寸評  音田に初黒星をつけた北川選手に2勝1分け。さらにタイトルマッチの経験もある新井選手は、これまでの対戦相手の中でも、最も危険な相手であることは、音田本人ならずともわかりきっていたことではある。
 人並み以上にポジティブな音田は当然「相手は強い。でも勝ちます。」と語った。
 その言葉を信じるのは当然我々ファンの責務である。

 割れんばかりの「ケイイチ」コール。
 それに負けず劣らずの「オンダ」コール。

 新井選手。知ってはいたものの、見た目はかなりイカツイ。
 「強そう」という声が会場から聞こえてくる。
 同感ではあるが、音田も十分雰囲気は背負っている。
 後は力いっぱい応援するのみである。

というわけで試合開始。
先に探りを入れていくのは音田。
新井選手はじっくり見ながら寄ってくるが、そこは音田のエリアである。
しかも練習の成果か、これまでの経験か、ガードが機能し、無駄なパンチを吸収しているように見える。
うまく主導権を握ったのか、新井選手の手数の増え始めに、うまくリズムを崩し、左、右とわき腹に打ち込む。見た目以上に衝撃を与える、音田特有のボディをである。
若干、新井選手が受身の態勢になる。
そして、まさにギリギリのカウンターで左のフックが新井選手の顔面を捕らえる。
ほんの一瞬の差である。
いきなりダウンを奪った。
終盤、いい音のボディをもらうものの、ゴングと同時に一息入れて、何事もなかったようにコーナーに戻る。
出だしはまずまずである。
2R、リセットされた感でスタート。
先ほどのダウンは置いといて、序盤は五分五分である。
しかしながら音田は、胸以上、頭部を集中的に責めるものの、若干もらう率が高くなる。
さすが、新井選手はよく見てくる。
いくらタフな音田でも、新井選手のパンチは相当なスタミナを奪い取る。
一瞬足元が緩む瞬間がある。
しかし、突然目を覚ましたように、ボディめがけて打ち込む音田のスピードはまったく死んでない。
そして絡み合う。
バッティングにより左瞼が切れる。
あまりひどくはなさそうでホットしたが、要注意である。
そして音田はすばやくきちっとガードする。
なんだか、大人になった感じがした。
3R、もつれあいながらの打ち合い。
お互い、相当の数を打ち込みあう。
これはどちらもかなりしんどいはずである。
しかしながら、頑なにガードを決めて近寄り続ける音田に比べ、すっと離れた瞬間に手を下げる新井選手の方に疲労は蓄積し始めているように見えた。
もしくは、音田の闘争心が勝っていたのか。
4R、組んずほぐれずの打ち合い。
観てるこっちの息が止まりそうである。

5R、相変わらずの激しい展開だが、ここで気付いた。
音田の低い姿勢からのボディーへのまっすぐは、けっこうスピード感がある。
低くなるまでと、低くなってからの打ち始めの感じがなんとなく。
今までもだったんだろうか?
たいした武器のような気がした。
しかも、紙一重でかわすシーンが頻発し始めた。
そして、疲れの見えた新井選手に容赦なくボディを次から次へと送り込む。
新井選手は丸くなり、絶えながらなんとか寄ってくるものの、手を出すまでに至らない。
ホントに大人になったような気がした。

6R、もちろんいくらかはもらうものの、明らかに音田のペース。
打ち込んだボディは相当な数であろう。
これで倒れない新井選手は、恐ろしいほどにタフである。
早く倒さなければ、という思いで、観ている方はなんだかあせる。
しかしながら、新井選手は、時折鋭い一撃を繰り出すものの、次の手がなかなか出ない。
かなり苦しいのではなかろうか。
7R、記憶に間違いなければ、ここまで毎回、最初の一手は音田である。
攻めの気持ちが勝っているに違いないと思う。
苦悶の表情を浮かべる新井選手に比べ、音田の顔は変わらない。
とそこで、新井選手。バッティングにより左目が切れる。
その直後、これまで接近戦だったのが、少し距離を置き始める。
が、しかしまたもつれ合う。
そんな流れがしばらく続く。
相変わらず、息ができないし、瞬きもできない。
8R、細かいポイントのことはよくわからないが、ここまでは、間違いなく音田優勢だと思う。
そしてまた、この回も音田が初めに手を出す。
しかしながら、その直後、新井選手が近づき、なんだか上手く音田に手を出させないようにうまく封じ込めながら、自らはパンチを放ち始めた。
何が起こるかわからないのがボクシング。
一瞬ヒヤッとしたりした。
がっやっぱり、音田は負けてない。
明らかにスピードに感のなくなった新井選手に対し、コツコツとペースを崩すことなく腕を出し続ける。
けしてクリーンではなかったが、音田の左!右!で、新井選手は足がもつれるように腰からくだけた。
明らかに、これまでの蓄積の成果である。

新井選手は立ち上がるものの、さらになだれこむようにひざまづく。

10数秒の攻防を経た後、ゴングが鳴った。
見事な判定勝ちである。


夢のKOではなかったが、強い音田を見た気がした。というか、なにげにまだまだ成長してるんだというか、やっぱり強いんだと実感した。
というか、応援しててよかったというか、音田のファンで誇らしいと素直に感じた。

新井選手はタフで礼儀正しく、とても素晴らしい選手だと思った。
またいつか対戦するかもしれないから、引き続き練習に励まなければならない。

それにしても、あらためて、ボクシングっていいっ!!

一力の音田。上昇中である。





 (ページ下方に多数の画像をそろえています。)
対 戦 者   音田隆夫 24戦18勝13KO6敗  VS 新井恵一選手 19戦13勝4KO6敗
試合結果   8R 判定勝ち(3−0)


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